写真はGERUGA D-8 ダブルライダースジャケットです。1930年代のヴィンテージモーターサイクルジャケットをモチーフに、GERUGAの嗜好を交えて製作されたダブルライダースジャケットです。
Dポケットといえば、アメリカの1930~50年代のレザージャケットに見られるディティールのひとつで、アメリカンライダースジャケットと言えば出てくるディティールですね。
基となったのはレザージャケットを着ているときに右手でアクセスし易い、左手側に大き目の張り付けポケットを配置したのが始まりのようです。
一説にはライダーというよりもアビエイター。飛行機乗りの為に作られたディティールだとも言われています。当時の狭いコクピットの中で、右手で右ポケットから地図を取り出すことに比べ、Dポケットは遥かに使い勝手が良かったことでしょう。
ともあれ、Dポケットはバイクのライディング時には使い勝手がいいですね!
しかしながら、Dポケット。ディティールとして主張が強いものが多く、着まわしにくいライダースジャケットも多いように感じます。その点、GERUGAのDポケットは足し算と引き算が心地良く、そのデザインと秀逸なパターンメイクによって、とにかく着やすいですね。
けっこうな革ジャン人生になってきましたが、ホースハイドのダブルライダースで、本物志向なアイテムで言ってしまうと、ダントツ一位の着易さに感じます。(吉川調べ。)
レザージャケットに限らず、歴史や背景のあるアイテムを忠実に作ることも、もちろんロマンがあって素敵です。
それでいてGERUGAのように、その歴史に対し敬意を現しつつ昇華して、GERUGAとしての一歩を踏み出すような。本物でありながら独自性を感じる作り方も、大好きです。
それを苦しくも(多分。)楽しんで(多分。)生み出し続けているところも好き。
使用されている素材は、贅沢なフルベジタブルタンニン アニリン仕上げのホースハイド。透明感と革の表面が生かされた、これ以上ない仕上がりです。
ハイクオリティ過ぎて、なかなか出来上がってこない革ジャンですが、革ジャンマニアな方には是非見て欲しい一着です。